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「HP Software Discover Performance」日本語版

今こそITILから考える、明日のIT管理(1) クラウド、BYODなどの導入による企業ITの変化に対して、IT管理はどうあるべきでしょう?

自動化による高度化のベースには、プロセスの素地が必要

前号で報告させていただいたように、当社は去る3月4日にIT管理(テストの管理も含めIT管理と呼んでいますが、本稿では運用にかかわる部分が中心となります)のセミナーを開催させていただきました。クラウドやモバイルを用いた新しいITの活用(当社ではNew Style of ITと呼んでおります)における大きな変化と、それにより生じる新たなIT管理上の課題にどう取り組んでいくべきか、という内容でした。私どもHPがお勧めする取り組みは、IT管理の自動化を軸にした高度化です。それを実現していくに当たって、ガートナージャパン長嶋様の基調講演に始まり、間にHPのセッションを挟んで事例講演では清水建設様の運用作業自動化セッション、ウィングアーク1st様のDevOpsセッションと、ゲスト講演者の皆様から様々なヒントをいただきました。

それら当日のセッションの中で一点特徴的だったのは、HPのコンサルタントによるセッションも含め、ITILのプロセスや、品質管理手法をベースにした改善や導入について提言、あるいは発表していただいた、ということでした。

まずガートナージャパン長嶋様は、新しいITの活用(ガートナー様ではNexus - 力の結節と呼んでいらっしゃいます)に対応する一つの策として、「隣接する、もしくは一回り大きな範囲の自動化の実現を目指す」としてインシデント管理、変更管理、構成管理といったITILの各プロセス自動化=「ITプロセス自動化」の推進を推奨されていました。

清水建設様は同社が進めてきたITIL v2ベースの改善の現状を示した上で、変更管理、リリース管理、あるいはサービスレベル管理といった部分を支援するために自動化を導入した、と目的を語っていらっしゃいました。

ウィングアーク1st様には、パッケージソフト開発におけるテストに関してDevOpsに取り組んでみた例をお話いただきましたが、以前より当社の品質管理プラットフォームHP Quality Center によりテストの項目やデータ、結果を管理できるよう開発プロセスを整備した上でのテスト自動化の取り組みのご講演でした。(同社ではご講演でITILを参照していませんが、一般にこの分野ではITILはほとんど採用されておらず、ISTQBや、当社のHPQMのようなメソッドが採用されています。ちなみにテスト分野に関するITILの記述は現状ITIL v3のサービストランジションに含まれています。ご参考まで。) そして、順番としては2番目でありましたが、HPからのセッションでは、IT Value ChainというIITL v3全体を網羅するような価値の連鎖のうち、障害の「検知から回復」のリファレンスアーキテクチャをITILプロセスベースで説明しています。


豊富な事例が証明する自動化成功の鍵とは

このように「IT管理の自動化による高度化」、すなわちガートナー長嶋様のご講演にあった「ITプロセス自動化」を行うためには、前提として対象となるプロセスが存在しなければ難しい。そうした意味で、ITILは今日さらにその重要性を増している、と言えましょう。ここで日本ヒューレット・パッカードにおける過去6年間の運用手順自動化を中心とした取り組みのお客様事例を振り返ってみても、ITILを含むプロセスや管理の手法に相当する部分をベースとしているケースがほとんどでした。今回は紙面の関係で個別には触れませんが、下記のリンク先をご参照下さい。

日本ヒューレット・パッカード お客様事例 IT運用自動化事例一覧

データセンター運用の自動化を、遂に実現。
日本ユニシス株式会社様 (2009/03/16公開)

CTCテクノロジーが「HP Operations Orchestration」を採用し運用自動化を推進
CTCテクノロジー株式会社様(2011/04/26公開)

IIJがクラウドサービス「IIJ GIO」の運用自動化を推進
株式会社インターネットイニシアティブ様(2012 /6公開)

鉄道情報システム (JRシステム) が高い可用性と柔軟な拡張性を持ったクラウドサービスの提供を開始
鉄道情報システム株式会社様(2012/07/04公開)

JSOLが、データセンター運用の自動化を推進 アウトソーシングサービスの信頼性を強化
株式会社JSOL様(2013/09/27公開)

顧客サービス品質の向上と「経営に貢献するIT」の実現をHPのサービスと製品でトータルに支援
ソネット株式会社様 (2013/01/28公開)

清水建設が運用革新を推進、プライベートクラウド基盤の運用自動化を実現
清水建設株式会社様 (2014/01/07公開)


これは、「人・プロセス・技術」のうち技術が次第に発展してきた中で、人の負荷を下げるよう、プロセスに沿ってサービスデスクツールのような技術を適用してきた結果を、自動化ソリューションを軸にさらに次の段階に進化させた、いうことです。プロセスの標準化や現場での作業手順の標準化、結果を記録して評価する(ための仕組みがある)ことや、そうした活動の下地がある先進ユーザー様が、既存のIT管理のプロセスをベースに自動化を成功させたのです。

これら事例の発表年代からもお分かりいただけるように、実は日本ヒューレット・パッカードでは、2008年頃から高度化のソリューションをご用意し、主にクラウド事業者様を中心に導入が進んできました。そして最近は清水建設様のようなユーザー企業様において自動化の事例が増えている中で、IT管理の高度化としても導入が進んでいます。

もし自動化を含むITの変革を検討中で、まだプロセス化、標準化が進んでいないのであれば、将来を見据えたゴール設定をした上で、まずはITILのようなBest/Good Practice=プロセスのお手本を参照しながら準備を進めるのが適切ですし、既存のプロセスがある場合でも、プロセスを見直して自動化する対象を整理することが必要となります。

このとき、昨今の事例の中では、自動化導入という機会をうまく利用して、プロセスの見直しや強化、ツールの置き換えなどを行うケースも増えています。ある意味一石二鳥、キッチンのリフォームと同時に給配水管や給湯器も一緒に工事しましょう、といったプロジェクトになります。(次号に続く)

「運用のリフォーム」詳細編のセミナーを開催します

このIT管理の自動化を軸とした高度化の取り組みの基本要素を含む、運用のリフォーム法を解説するために、さらに具体的な内容のセミナーを企画いたしました。来る5月29日(木)、秋葉原UDXにおいて開催いたします。ぜひお越し下さい。
お申し込みはこちら(4月16日開始)